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第2次出入国在留管理基本計画を公表|入管審査の厳格化・JESTA・税社会保険との情報連携へ

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第2次出入国在留管理基本計画を公表|入管審査の厳格化・JESTA・税や社会保険との情報連携はどう進む?

2026年7月、法務省・出入国在留管理庁は、 「第2次出入国在留管理基本計画」 を公表しました。

外国人の入国者数・在留外国人数が増加する中、 今後の出入国審査や在留管理をどのような方向で進めていくのかを示した、 入管行政の中長期的な基本方針です。

今回の計画では、電子渡航認証制度 「JESTA」 の導入、マイナンバー等を活用した行政機関間の情報連携、 永住許可制度の適正化、不法滞在者対策など、 今後の入管実務に大きく関係する施策が盛り込まれています。

一方で、単に外国人に対する「規制強化」だけを目的とした計画ではありません。 適法に入国・在留する外国人については審査の円滑化や生活支援を進めながら、 ルール違反には厳格に対応するという方向性が示されています。 今回の基本計画のポイントと、外国人本人・受入れ企業への影響を整理します。

第2次出入国在留管理基本計画の6つの基本方針

01
厳格で円滑な出入国審査
JESTA導入、水際対策の強化
02
適正な在留管理
行政情報の連携・永住制度等
03
外国人の受入れ環境整備
生活情報・制度周知の強化
04
不法滞在者対策
不法滞在者ゼロプランの推進
05
難民等の保護・支援
認定手続の専門性・透明性向上
06
外国人受入れの在り方を検討
中長期的な制度設計
1

JESTA導入で入国前のチェックを強化

第1の柱は、 「厳格で円滑な出入国審査」 です。

具体策として示されているのが、 電子渡航認証制度 「JESTA」 の導入です。

JESTAは、査証免除国・地域から短期滞在で日本へ渡航する外国人などについて、 渡航前に情報を取得・審査する仕組みとして導入が進められているものです。

入国後に問題を発見するだけではなく、 不法滞在などを企図する外国人について 「日本へ到着する前」の段階からチェックする 方向へ、水際対策が強化されていくことになります。

2

在留審査と税・社会保険情報の連携が進む

実務上、特に注目したいのが 「適正な在留管理」 です。

今回の基本計画では、マイナンバー等を活用し、 関係行政機関が保有する情報との連携を進める方向性が示されています。

政府の外国人材の受入れ・共生に関する施策でも、 外国人の社会保険料の納付義務の履行状況を確認し、 在留審査へ適切に反映する仕組みの検討や、 受入れ機関・特定技能外国人の納税義務履行状況を 確実に把握する取組が示されています。

今後は、申請時に提出された書類だけではなく、 税・社会保険など他の行政情報との整合性を確認する在留管理が さらに進んでいく可能性があります。

3

永住許可制度の適正化も重要テーマ

基本計画では、 永住許可制度の適正化 も今後の在留管理の重要なテーマとして掲げられています。

永住者は在留期間の更新がなく、就労活動にも原則として制限がないため、 一度永住許可を受けると非常に安定した在留資格となります。

そのため、永住許可の審査段階では、 日本での在留状況、公的義務の履行状況、 生活基盤などを適切に確認する方向がより明確になっています。 今後の永住許可ガイドラインや実際の審査運用についても 引き続き確認していく必要があります。

4

「不法滞在者ゼロプラン」をさらに推進

もう一つ大きな柱となっているのが、 不法滞在者対策 です。

政府は「不法滞在者ゼロプラン~強力推進パッケージ~」を推進し、 退去強制が確定した外国人の縮減や、 不法滞在・不法就労への対応を強化する方針です。

また、不法滞在者が多い国・地域に対して、 悪質な仲介業者・ブローカーの排除について働きかけるなど、 日本国内だけでなく送出し側を含めた対策も進めるとされています。

5

適法に在留する外国人への支援も進める

今回の計画は、外国人に対する取締りや審査厳格化だけで構成されているわけではありません。

外国人の受入れ環境整備として、 「外国人生活支援ポータルサイト」などを活用した情報提供や、 日本で生活するために必要な制度・ルールの周知を進める方針も示されています。

また、難民・補完的保護対象者については、 認定事務に従事する人員の確保、出身国情報の充実などを通じて、 認定手続の透明性や専門性を高めることも盛り込まれています。

「適法な外国人の円滑な受入れ・支援」と 「ルール違反者への厳格な対応」を同時に進めることが、 今回の基本計画の大きな特徴です。

6

今後の在留資格審査で重要になるポイント

今回の基本計画から見ると、今後の在留管理では、 「申請書を整えること」だけではなく、 申請内容と実際の生活・就労状況が一致していること がこれまで以上に重要になると考えられます。

01

税金の納付状況

住民税などの納税義務を適切に履行しているか。

02

社会保険料

健康保険・年金などの公的義務が適切に履行されているか。

03

実際の就労内容

在留資格で認められた活動と実際の業務内容が一致しているか。

04

各種届出

転職、退職、所属機関変更などの届出が適切に行われているか。

05

受入れ企業の状況

雇用契約、社会保険、税務、実際の勤務場所・勤務実態などに問題がないか。

06

過去の在留状況

過去の申請内容、在留状況、公的義務の履行状況との整合性があるか。

すぐにすべての審査方法が変わるわけではない

注意したいのは、 第2次出入国在留管理基本計画は 今後の入管行政の基本的な方向性を示した計画 だという点です。

計画に記載された事項のすべてが、 公表日から直ちに新しい審査基準として運用されるわけではありません。

JESTA、行政機関間の情報連携、上陸許可基準の見直しなどについては、 今後の法改正、省令・告示、システム整備、 出入国在留管理庁からの正式な運用発表を確認する必要があります。

7

行政書士としての見解

今回の基本計画で特に重要なのは、 出入国在留管理が 「申請書類を審査する行政」から、 行政機関が保有する複数の情報を連携して在留実態を確認する行政へ さらに進んでいく方向性が示されている点です。

在留外国人が増加する中で、 入管がすべての申請について提出書類だけを見て確認する方法には限界があります。 デジタル化や行政情報の連携が進めば、 審査の迅速化につながる可能性がある一方、 申請内容と実態に相違があるケースは、 これまで以上に把握されやすくなると考えられます。

外国人本人だけでなく、外国人を雇用する企業についても、 在留資格、仕事内容、雇用条件、税金、社会保険、各種届出を それぞれ別の問題として考えるのではなく、 一体として適切に管理することが重要になります。

今後の入管実務では、 「書類上問題がないか」だけではなく、 「実際の在留・雇用・納税・社会保険の状況と申請内容が一致しているか」 という視点が、より重要になると考えます。

まとめ

第2次出入国在留管理基本計画では、 厳格で円滑な出入国審査、適正な在留管理、 外国人の受入れ環境整備、不法滞在者対策、 難民等の保護・支援、外国人受入れの基本的な在り方の検討という 6つの方向性が示されています。

特に実務上注目されるのが、 JESTAの導入、行政機関間の情報連携、 税・社会保険料等の公的義務の履行状況、 永住許可制度の適正化などです。

一方で、今回の計画は単なる外国人への規制強化ではなく、 適法に入国・在留する外国人については、 審査の円滑化や情報提供、生活支援を進める方向も示されています。

外国人本人や受入れ企業にとって重要なのは、 在留資格だけを管理するのではなく、 実際の仕事内容、税金、社会保険、届出なども含め、 日常的に適正な状態を維持しておくことです。

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※本記事は、2026年7月に公表された第2次出入国在留管理基本計画及び2026年8月21日付の自由民主党公表資料等をもとに整理したものです。

※基本計画は今後の出入国在留管理行政の方向性を示すものであり、記載された施策のすべてが直ちに個別の在留資格審査へ適用されるものではありません。

※JESTA、行政機関間の情報連携、上陸許可基準等については、今後の法令改正や正式な運用発表を確認する必要があります。

※個別の在留資格申請については、在留資格、在留経過、雇用状況、納税・社会保険の状況などにより判断が異なります。

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